MacClade
2009 年 11 月 17 日 改訂
井上 潤

MacClade は,系統解析に用いる塩基 (アミノ酸) 配列をエディティングするソフトウェアです.祖先配列の推定や tree search などの機能もありますが,保存形式の変換や手動アライメント,topology 作成などの使い勝手の良さと美しさに関しては,MacClade の右に出るソフトウェアは無いと思います.さらに PAUP と互換性が良いことでも有名です.私の場合は,系統解析に際しては MacClade を使用している時間が最も長いと思います.

ぜひ一度,MacClade と一緒に入っている Movie を見てください (MacClade 4 -> MacClade Manual -> Movies).手作業で楽しくアライメントできることがわかると思います.

アライメントファイルは基本的に MacClade で保存しておくと良いです.MacClade は手動でアライメントを行いやすいうえに,NBRF 形式で保存すれば,ドラッグ & ドロップで自動的に concatenate してくれます (最近バージョンアップされて,Fast や GenBank 形式も同様の操作が可能になりました).この場合 OTU の名前を統一しておく必要があります.

注意: MacClade は Mac の OS, Lion 以降では使えないとウェブサイトに書いてあります.今後は Mesquite に慣れる必要があります.


MacClade で複数のファイルを開く

MacClade を立ち上げると,ファイルは一つしか開くことができません.しかしアプリケーションを duplicate すれば,アプリケーションごとにファイルを開くことで,複数のファイルを同時に編集することができます.




Nexus 形式からデータパーティションを書き出す

以下の PAUP block を Sequence block の下にを設定し,PAUP で読み込んで execute します.「PHYLIP」を「NEXUS」に変更すれば,nexus 形式でも出力できます.

BEGIN PAUP;

charset 1st_pos = 1-3716;
charset 2nd_pos = 3717-7432;
charset tRNA = 7433-8865;
charset rRNA = 8866-11681;

Include 1st_pos/only;
Export Format=PHYLIP FILE=testseq.1st;

Include 2nd_pos/only;
Export Format=PHYLIP FILE=testseq.2nd;

Include tRNA/only;
Export Format=PHYLIP FILE=testseq.T;

Include rRNA/only;
Export Format=PHYLIP FILE=testseq.R;

END;


塩基配列データで 3rd codon を外したい場合は,Exclude で 3rd_codon を指定します.


BEGIN PAUP;

CHARSET 1st_codon = 1-10974\1;
CHARSET 2nd_codon = 2-10974\2;
CHARSET 3rd_codon = 3-10974\3;

Exclude 3rd_codon/only;
Export Format=PHYLIP FILE=12GenesEx3rd.phylip;

END;


OTU の順番を Tree に従って並べ替える

あらかじめ並べたい順序になっている Tree block を作成しておいて,ファイルを開きます.コマンド + T で tree モードにして,Taxa -> Reordered by Tree を選択してください.これを保存します.


コマンド + E でアライメントモードに戻れば,Tree の順序にアライメントが変更されているはずです.

Reverse and complement

コマンド A で全配列を選んでください.
Utilities から Complement を選び,その後 Reverse を選びます.

Amino acid color